某ドラマに出てきたLinux入りのUSBメモリに興味を持って早10年以上…
これまでに数本のUSBメモリにLinuxをインストールしてきましたが、最近は購入したMacBookでUNIXライクな環境が常に触れる状況になったため、USBメモリにインストールするポータブルなLinux環境への興味はちょっと下火になっていました。
ところが最近、以前書いたdocker周りの件や、Ubuntu公式フレーバーでありつつも旧GnomeライクなUIを持つMATEを採用したUbuntu Mateを触ってみたくなったりと、Linux熱が再び上がり始めたところで128GBの大容量で安価なUSBメモリをAmazonで見つけるに至ったので、今回新しくより実用的なLinux入りUSBメモリを作ることにしました。
10年前と違い、最近のPCでも動作するLinux入りUSBメモリを作るにあたって把握しておかなければいけない壁が増えてしまいました。
自分が持っているMacBookでもUSBからLinuxを起動できないかなーと思って試してみたところ、数回試してもうまく起動することができませんでした。
実は、最近のMacはBIOSから(U)EFIに変更されており、従来のBIOSを前提としてインストールされたOSはそのままでは起動できなくなっています。
またMacだけでなく、Windows PCについても同様な流れになっています。
PCには、OSが起動する前の部分の処理を行ったり、OS起動中もハードウェアの制御を行ったりするプログラムが入っているのですが、少し前のPCにはBIOSと呼ばれるものがこの役割を担っていました。
BIOSが主流だった世代ではこのBIOSの動作の流れにのっとった方法でストレージにOSがインストールされてさえいれば、(PDAなどを除く)Windowsが動作するPCであれば、様々なOSが制限なしで起動できるようになっていました。
ところが数年前から、このBIOSを置き換える形で”UEFI”という新しい仕組みが登場し始めました。
UEFIは機種によってはBIOS時代ではわかりにくかったテキストベースの設定画面がグラフィカルになったり、セキュア性が向上したりとメリットもかなりあるのですが、OS起動時の方式が完全に変わってしまったために、従来のBIOS方式に非対応なUEFIが搭載されているマザーボードでは、BIOS用にセットアップされたOSではそもそもブートができない、という事態が発生し始めました。
幸いにも、手動にはなってしまうものの、UEFIとBIOS双方に対応したUSBメモリを作成する方法が公開されていました。
USB HDDにMBR/EFI両ブート可能なUbuntuイメージを作る方法 – BELLBIND
こちらの方法を参考にさせていただいたところ、UEFI・BIOS両対応のLinux入りのUSBメモリの作成に成功したので、次回の記事から実際の手順をご紹介していきたいと思います。