以前、Androidを普及させるために、Google自身が設計し、メーカーのプリインストールアプリを極力排したブランド、”Nexus”というのがありました。
余計なものが入っていない、ほぼ”純正”のAndroidを使うことができる上、端末のサポート期間内は常に最新のAndroidへ更新することが保証されているという、Androidユーザーにとっては非常にうれしい内容で、メーカーによる動作制限やムダ機能にうんざりしていたユーザーを中心に、非常に人気がありました。
僕も普段使っているスマホとは別に、Nexus7を購入しました。
当時としてはスペックもそこそこ高く、サイズ感も大きすぎず小さすぎない形で使いやすく、とても気に入っています。
現在はOSのアップデートからは対象外になってしまったものの、まだまだ現役の端末として利用しています。
そのNexusシリーズですが、残念ながら提供終了が発表され、2016年10月ごろには、公式のオンラインストアからも削除されました。
グーグル、「Nexus」ブランド終了予定、ネクサス端末の販売を一斉終了、アップデートなどサポートは今後も行うとアナウンス – GPAD
その入れ替わりになる形で、Googleの新しい現行のブランド”Pixel”がスタート。
こちらはNexusと打って変わって、Androidの機能をフルに生かせるようなハードウェア構成の”フルスペック”な端末です。
お値段もNexusよりも高くはなるのですが、”Google純正Android”の恩恵を最大限に受けることができるような内容になっています。
速報:Google Pixel 2、Pixel 2 XL発表。今回もスマホ史上最高評価のカメラを搭載 – Engadget
ただしこの端末、記事にもあるように日本では未発売、さらに将来的な発売も未定となっている上、日本での技適を取得していないので、国内で手に入れて使用するのは絶望的です。
Nexusがない今、今後日本ではGoogle純正のAndroidが入った端末は手に入らないのか…と思ってしまいますが、実は現行のものでGoogle純正のAndroidが利用できる端末があります。
“Android One”というシリーズです。
Android Oneは、主にアジアなどの開発途上国、新興国市場での流通を目的とした、ミドルからローエンドの低価格帯スマートフォンである[1]。これらの国では裕福層が少なく、高価な端末を購入できる人が少ない。逆に安い端末となると性能が低すぎる上にアップデートが提供されない問題が起きている。Googleはこれらの問題を解消するために、Android Oneを市場に展開した[2]。プロジェクトは2014年よりスタートして以降、世界21ヶ国で展開している[3]。
開発は、各国のパートナーとGoogleが協力し、その国のニーズにあった高品質なハードウェアと、Googleが考えるAndroid体験を実現するソフトウェアを兼ね揃えたスマートフォンを作る。ハードウェア設計から部品の調達までGoogleが行っており、各メーカーから販売されるAndroid Oneは、全て同等の性能を有している。
とあり、NexusやPixelのように純正なAndroidとアップデートを利用できるうえに、価格の割にはハードウェア構成もどちらかというとハイエンド寄りになっている端末が多いのが特徴です。
日本ではY!Mobileをはじめとするキャリアなどで入手できます。
同シリーズの中でも個人的に特に気になったのが京セラ製のX3という端末。
今までの京セラ製の端末は、どちらかというとローエンド向けで、性能よりも価格重視な印象が強いのですが、このX3という端末はその真逆のフルスペックモデルになっていて、さらに今時は少なくなってしまった赤外線ポートもついているというちょっと面白い端末です。デザインもお洒落です。
ローエンド志向の京セラにこのレベルのハイスペック端末を出させてしまうAndroidOneに、Nexusシリーズに似たポテンシャルを感じました。
自分は丁度SoftbankからY!Mobileへ移行する予定なので、次に変えるとしたらこの辺りの端末かな、と考えています。
ただ、”Android One”は上記にもあるように”発展途上国向け”のブランドです。
Googleから日本がそのようにみられているのかな、と考えてしまうとちょっと複雑ですし、個人的には本命はPixelシリーズなので、是非次のPixelシリーズは日本でも発売されてほしいなぁと思っています。
最近、どのAndroid端末も代り映えしなくなってきてつまらないなーと感じていたのですが、まだまだこれから面白い動きが出てきそうですね。