先日、NTT docomoがFOMAの終了を発表しました。
「FOMA」および「iモード」のサービス終了について <2019年10月29日> – NTT docomo
FOMAとは、docomoでの3Gサービスの名前で、今回の発表はつまりdocomoの3G対応携帯電話(およびスマートフォン)のサービスが使えなくなることを意味します。
FOMAのサービスが終了した時点で、3G通信までにしか対応していない従来のガラケーはすべて使用不能となるわけですが、個人的に気にしているのは4G以上に対応したスマートフォンの”フォールバック機能”としての3G利用も終了するのかどうかについてです。
現行の4Gとまもなく登場予定である次世代の通信規格の5Gは、3Gと比較して電波が届く範囲が狭い性質があり、現状でも4G以上の電波がつかめない場合は3Gにフォールバックすることで接続を維持する仕組みがどのスマートフォンにも入っています。
田舎や山間部などではこの機能のおかげで何とか携帯電話が利用できていた、という地域もまだまだあるかと思うのですが、もし3Gの電波そのものが停波されるとなると、こういった地域では携帯電話が利用できなくなる可能性があり、事実上のサービスエリアの縮小を招く恐れが出てきます。
特に緊急時に携帯電話が必要になる場面を考えると、4G以上の電波が届きにくい、人の少ない場所の場合が多いと思う(人も多く、設備も整っている場所では最悪携帯が使えなくても助けを呼ぶ手段がある)ので、そういった場所で今後携帯電話が使用不能になるのではないかと不安です。
また、4G対応のスマートフォンであっても、VoLTEに対応していない機種を使っている場合は音声通話のみ3G回線を利用しているため、3Gが停波した場合はこういった機種で音声通話が利用不能となります。
“4Gをつかんでいるから”と思っていたらある日音声通話が使えなくなって混乱が発生する、といった状況にならないかも不安なポイントです。
auはすでに停波を予告していますし、docomoが停波するとなれば必然的にSoftbank/Y!Mobileも追従せざるを得なくなると思いますので、おそらく全社で3G廃止の流れが来ることは間違いないかと思います。
フォールバックも含めた3G停波は行われるのか。3G停波までの間に上記のような問題に各キャリアがどこまで対応してくれるのか。
今後注意深くチェックしていく必要がありそうです。