ハインリッヒの法則とは次の様な経験則です。
ハインリッヒの法則は、労働災害における経験則の一つである。1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというもの。
要は極低確率で危険な事態に陥ることがあるならばいずれは致命的な事態が起きる、というものです。
コーディングにおけるコード量とバグの量の関係にも似たことが言えます。稀にバグが起きるような記述を大量に行うならばいずれバグが起きる、ということです。この問題に対処する方策は主に二つ。一つは全くバグの起きない記述を行うことです。バグの起きる確率が0%ならばいくら重ねても問題ありません。二つ目は記述の量を少なくする方法です。僅かなバグの発生率はわずかなままにとどまり、バグが起きることは滅多にありません。
コードを関数やクラスなどの部品にして組み合わせていくプログラミング手法(構造化プログラミングの系譜)はこの両方を満たすための手法として有効です。小さな部品ならばバグがないことを保証することができるほどのテストを行うことが可能であり、その様な部品を呼ぶことは全くバグの起きない記述を行うことです。部品を繰り返し呼ぶならば全体のコード量は繰り返されたコピペの改変コードの様な雑多なものに比べて格段に少なくなります。