扱う値があまりに煩雑になってくると系統だった値をまとめてオブジェクト化して扱う様になります。Vue.jsではpropsという仕組みで値をコンポーネント間でやりとりします。基本は次の様に受け渡されるコンポーネント側で型を検査することによって致命的エラーを防ぎます。
props: { memberId: { type: Number, required: true, }, pageInfo: { type: Object, required: true, }, },
この方法を用いた場合、Object型の通過ルールはあまりに緩すぎます。必要なプロパティがそろっていない空のObjectでも通ってしまいます。バリデーションを用いることでこれを防げます。
プロパティ — Vue.js
リンク先のカスタムバリデーションがそれです。これはvalidator関数の返す値の真偽によってバリデーションの結果を判定する仕組みです。次のvalidator関数の例は必要なkeyが全てあるかないかの判断になります。
props: { pageInfo: { type: Object, required: true, validator(value) { const valueKeys = Object.keys(value); let isIncludeAllNeedKey = true; ['currentPage', 'from', 'to', 'total', 'lastPage'].forEach((needKey)=>{ isIncludeAllNeedKey = isIncludeAllNeedKey && valueKeys.includes(needKey); }); return isIncludeAllNeedKey; }, }, },
与えられた値valueのキーを配列化、必要なキーについて一つ一つincludes関数で存在の有無を確かめます。どこかで無いとわかった時、isIncludeAllNeedKey = isIncludeAllNeedKey && falseとなり、isIncludeAllNeedKey===falseの状態となり、isIncludeAllNeedKey = false && valueKeys.includes(needKey);が実行されるようになります。これでオブジェクトのキーの有無を確かめるための簡単なバリデータを作れます。