簡単な置換を簡単に書く

  • 2018年9月24日
  • 2018年9月25日
  • PHP

 置換と言えば正規表現ですが、正規表現の処理は複雑です。複雑さ同様、正規表現による置換は往々にして純粋な文字列のみの置換より重くなりがちです。PHP: str_replace – Manual にも

(正規表現のような) 技巧的な置換ルールを必要としない場合、 preg_replace() の代わりにこの関数を常用するべきです。

とあります。
 この技巧的な置換ルールを必要としない置換でよく行いたい置換は、AをB,CをDに置き換える、といった1対1の置換です。複数の置換の記述例は次の通りです。

$str = '置換対象';
$arr = [
	'置換' => 'ちかん',
	'対象' => 'taisyou'
];
$str_replaced = str_replace( array_keys($arr), array_values($arr), $str);

 上の書き方で$str中の’置換’を’ちかん’、対象を’taisyou’に置き換えた$str_replacedができあがります。
 str_replace,preg_replaceは引数の置き換え対象のパターン、置き換え後の語に配列を指定できます。またarray_keysは引数の配列のキーを格納した配列を、array_valuesは引数の配列の値を、配列にして返します。これらを組み合わせることで、置換対象と置換後の文字列を一つの配列内に格納できます。延々と同じ変数を対象にreplaceを繰り返すよりすっきりします。
 実行速度もこちらの書き方の方が高速です。私の環境では、aをaaに置換するという動作を’a’に対して100000回繰り返す動作にかかる実行時間はstr_replaceの重ね書きがおおよそ1*1e-3秒、上記の書き方が7*1e-6秒でした。雑な計り方ですが、ここまで極端な差があるので高速と言っていいでしょう。
 余談な上、勘ですがこの速度差はおそらく関数呼び出しによるオーバーヘッドです。計算コストの異なりそうな違いはstr_replaceの呼び出し回数、文字列変数をどこに保存するかの扱い、あたりにあります。

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