次リンクのPHPのRFCでリリースサイクルの変更が提案され、これが承認されました。これに伴いPHPのセキュリティサポートは約1年延び、これまで3年だったサポート期間が4年に延びることになりました。
このRFCで提案されている内容の大半はPHP言語そのものの開発者でなければ深く気にする必要のないものですが、PHPを使う側としても見逃せない変更が2点あります。それは”セキュリティサポートを1年延長”と”リリースサイクルを年末まで延長”の2つです。
前者はその名前の通りです。セキュリティサポートが1年延長され、破壊的変更を伴うバージョンの更新をこれまでほど頻繁にしなくてもよくなります。後者は日程管理のしやすさの向上兼サポート期間の少しの延長です。これまでは初回リリース日からn年後の同日がアクティブサポートやセキュリティサポートの終わる日でしたが、これからは初回リリースされた年のn年後の12/31がそれらの終わる日になります。
次リンクから見れるPHPの公式ドキュメントにおけるサポート期間についての記載も更新され、8.1、8.2、8.3がそれぞれ2025、2026、2027年の年末までセキュリティサポートの対象範囲に含まれることが明記されています。リリースサイクルが年末管理になったことによりグラフの余りが消えてすっきりしてます。
年末管理になるのはサポート期間の管理のみで初回リリースはこれまで通りです。最初にリンクを貼ったRFCにこのRFCが承認された場合のPHP8.4のリリースサイクルは次のようになるとあります。
- 2024/7/4: アルファ 1
- 2024/7/18: アルファ 2
- 2024/8/1: アルファ 3
- 2024/8/13: 機能凍結 — すべてのRFCの投票が終了し、マージ*されるべき*
- 2024/8/15: ベータ 1
- 2024/8/29: ベータ 2
- 2024/9/10: RFC機能およびRFCが不要な機能がマージされる必要がある(9/12のベータ 3リリースのタグ付け日)(RMの承認を得て)
- 2024/9/12: ベータ 3
- 2024/9/24: PHP-8.4リリースブランチの分岐(新しいことではない)
- 2024/9/26: RC 1 — これ以降、8.4リリースに新機能を導入することはできない。
- 2024/10/10: RC 2
- 2024/10/24: RC 3
- 2024/11/7: RC 4
- 2024/11/21: GA(一般公開)
- 2026/12/31: バグ修正リリース(アクティブサポート期間)の終了 — セキュリティリリース(セキュリティサポート期間)の開始
- 2027/12/31: バグ修正リリースでの回帰の修正(以前に修正されたバグが再発した場合の修正)終了 — Windows上の依存ライブラリのABI互換性のないバージョンはもう更新されない。
- 2028/12/31: セキュリティリリースの終了
初回リリース予定日(一般公開)はこれまで同様に11月後半となっています。