ブロックチェーン=フィンテック ではない。 ブロックチェーンの本当の可能性

昨今話題になっているブロックチェーン。
皆さんも、少なくとも名前だけは一度は聞いたことがあるかと思います。

このブロックチェーンですが、ただ額面を記憶しておくためのみの仕組みではありません。
ブロックチェーン技術とは飽くまでデータの分散記録システムであり、仮想通貨の額面以外にも、使い方によっては様々なデータを記録することができるようです。

巨大銀行はなぜブロックチェーンを研究しているのか? – NEC

こちらの記事の紹介例では、”本人確認と医療、保健を含む履歴、情報の所有権”をブロックチェーンを使って記録しておくことで、従来のように一定の場所にデータを保持しておく必要がなくなります。
例えば、万が一政府のもつデータセンターが攻撃や災害で機能停止したとしても、ブロックチェーン上にデータが保存されていれば、戸籍や住民票などのデータを保持することができ、利用者がそのデータを取り出すことも可能になってきます。

また、現在ウェブ上には、あるサービスで取得したIDを他のサービスでも利用することができる仕組みがすでにありますが、元のアカウントデータはある一点(例えばGoogleでアカウントを取得すればGoogle)が管理する形になりますが、(当分はあり得ないとは思うが)例えば万が一、GoogleがGoogleアカウントの仕組みを廃止してしまえば、自分のGoogleアカウントの情報は抹消され、利用できなくなってしまいます。

もっと身近な例であれば、最近、Twitterアカウントの大量凍結が問題になりましたが、もしそのTwitterアカウントを別のサービスのログインに使っていたら惨事になってしまうことは容易に想像できます。

もし、これらのアカウント情報を何処かの1サービスに保存しておくのではなく、ブロックチェーン上に保持しておけば、たとえTwitterが凍結されようが、Googleが無くなろうが自分のアカウント情報は半永久的に保持されます。また、ブロックチェーンを使えばアカウントの管理権限を完全に利用者が持つことができるため、特定の業者への不用意な情報の提供もなくなり、しばしば取り沙汰されるアカウントのプライバシー問題も解消できる可能性があります。

データの分散化といえば、少し前にMastodonの出現が大きな話題になりました。


運営者を分散化させることで、利用者は自分が信用のできるサーバーを自由に選ぶことができ、サービス全体としてみれば、一団体のみに管理されることなくサービスを利用できる点で非常に画期的な仕組みです。

しかし、トゥートの分散化はできても、ユーザーアカウントについては各インスタンスでの管理となっていて、分散化がされていません。現状では、インスタンスをまたいで利用したい場合はそれぞれのインスタンスでアカウントを取得しなおす必要があります。
逆に言うと、あるインスタンスで取得したアカウントは、そのインスタンスがサービス終了してしまえば利用ができなくなってしまうという問題が発生してしまうことになります。
例えば、もしここでブロックチェーンの仕組みにユーザーアカウントの情報を保持をしておくような仕組みを作れば、ユーザーアカウントの分散化も可能になり、一つのアカウントで複数のインスタンスへログインする仕組みも(実際やろうとするのは簡単ではないかもしれないが)実現可能になるかもしれませんね。

色々と考えてみると、1運営者によってデータの扱いが左右されない、という観点からみればいままでのインターネットの常識を覆してしまうような非常に大きな可能性を秘めているのではないのかな、と感じました。

今後、ブロックチェーンを使ったどんなサービスが出てくるのか、注目していきたいですね。

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